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2013年10月25日(金)ウィーンの秋
中庭の秋
すっかりご無沙汰致しました。2週間ほど前に、「ここ数日のうちに木々の葉がすっかり美しく色づきました」とお知らせしようと思ったのですが、ちょうどカメラを忘れることばかりで、せっかくの美しい木々を写し損なってしまいました。例えば漢方の先生のところに行く道は、古くてきれいな家々の並んだ通りで、私の好きなルートなのですが、お医者さんに行くのにカメラを持って行くというのは普通はしないし、一度は昼食を食べに行った後、突然思い立って、かの有名なオットー・ヴァーグナーのシュタインホーフ教会に行ったのですが、その時も昼食に行くのに普通はカメラを持って行かない、というわけで、後悔しましたが後の祭り。そんなわけで、少し味気ないですが、我が家から見た中庭の秋をご紹介。
気温は11〜12℃とかなり寒かったのですが、その後急にバカみたいに20℃くらいまで上がり、10日位経った今もそのままやたら暖かい日が続いています。今朝は窓を開けたら、中庭の向こうは乳白色一色で、何にも見えない!ものすごく濃い霧がかかって、その後ほぼ一日中、霧の中でした。天気予報によれば、明日も午前中は濃い霧がかかるそうですが、午後からは霧もはれ、日曜日は素晴らしいお天気で、日中の気温もやはり21℃まで上がるそう。10月にこんなに暖かいと、身体の調子が狂って、みんな眠れない、頭が痛い、と言って嘆いています。
でも来週の半ばからは気温はグンと下がって、ほぼ平年並みになるそう。暖かいこの週末を楽しんで下さい、というのが、お天気お兄さんの言でした。
2013年9月30日(月)国民議会選挙結果
昨日オーストリアで国民議会選挙がありました。掲示板にも少し書きましたが、社会党(SPÖ)も国民党(
ÖVP)も、どうも方向が間違っているぞ、という国民の思いが伝わってくる結果になりました。
定数183の議席中、社会党は52議席(-5)、国民党は47議席(-4)で、両党でまさにぎりぎりで過半数を守りましたが、これでは余りに不安定。反対に少しですが自由党が票を伸ばして40議席(+2)。シュタイヤーマルク州では自由党が25%の票を獲得し、かなり騒がれています。初めて議席を獲得した新党、Team
Stronachと Neosは、それぞれ11議席、10議席。こちらは一言で言うと経済一番党と言えそうです。
社会党、国民党が両党あわせて9議席を減らしたのには、色々原因がありますが、なかでも移民政策の甘さが大きいのでは、と思います。オーストリアには毎年東欧圏からたくさんの経済難民がやって来ます。亡命が認められれば、非常に手厚い保護をうけることができるので、それを悪用し、故国にいる親戚にまで保護を取り付けたり、本人は全くウィーンにいないのに定期的に保護を受け取りに来たり、というようなことが起こっています。
さらに亡命者の中には、保険証(Eカード)に写真がついていないのをよいことに、知り合いや親戚などで一緒に使っている例も多いそうで、同じ人が2度も盲腸の手術を受けたことが記録からわかり、その事実が明るみに出たのだそうです。管理がかなり杜撰です。
また難民の受け入れは無制限と言うわけには行かないはずですが、それこそが人道的行動だといって、オーストリア国内の失業者が増えていること、また年金が物価にスライドせず、実質的に下がっていること、また非常に少ししか年金をもらえない人たちがたくさんいることには目を向けません。さらにEUによって国境警備がなくなったため、プロの犯罪グループがドッとオーストリアに入って来て、家宅侵入による泥棒がものすごく増えてしまいました。ひどい場合にはパスポートなど身分を証明するものを一切捨ててしまい、身分をわからなくして、亡命を申請し、麻薬密売に従事したりする人たちも出て来ているそうで、ウィーンはだんだん危険な街になりつつあります。
いつも行くザルツブルク州の山地の宿の経営者の母親が昨年亡くなったのですが、彼女の年金は何と350ユーロ(約4万円、これはお小遣いではなくて、一月の生活費!)だったそうです。農業従事者は特にひどい待遇です。
これら外国人の保護(?)ばかりに目を向けて、オーストリア人の状況には目をそむけているという現状を鋭く批判して、多くの賛同を得、伸びて来たのが自由党です。数年前交通事故で亡くなった右の大物ヨルク・ハイダーが生きていた頃には、自由党はネオナチと呼ばれて、かなり警戒されていたのですが、最近は話を聞いているとかなり納得のいくことが多くなり、支持者を増やしている理由もわかります。私は選挙権はありませんが、完全に信頼していいのかなあ、という思いも完全には消え去っていないながら、確かに言ってること、正しいよな、と思うようになってきました。緑の党も最初はよかったのですが、最近は麻薬を解禁しろなどと言い出したし、いわゆる大きな政党はどうも方向が狂ってきたように思えます。
これからの5年間、オーストリアはどのような方向に進んで行くのでしょうか。今すぐの問題としては、社会党・国民党だけの不安定な数でやって行くのか、他の政党と連立を組むのかということですが、まだまとまっていません。
2013年9月29日(日)インプラント手術
9月18日にインプラント手術を受けました。昨日抜糸をして、やっと私にとっての大事件は、とりあえず無事乗り越えることができてホッ。ただしその間には傷からの熱、その後は私の熱と続いてずっと寝ていたため、何も書くことができませんでした。そこで、遅くなりましたが、下にご報告を。
2013年9月17日(火)再び山地へ!
6月に続き、またしばらくの間ザルツブルク州の山地(海抜1,100m)へ行っていました。秋の山の空気は夏よりもずっと身体によいというので、一昨年信じられないほど元気になれたあの経験をもう一度、と、また秋を選んで行って来たのです。昨日血液検査に行き、今日結果を取って来たのですが、なんとも嬉しいことに、ヘモグロビン値を除き、今までで多分最高の検査値! 秋の新鮮な山の空気のおかげでグンと元気になれたようです。なんて嬉しい! 実を言うと明日、左下の歯2本、5月に抜歯した箇所にインプラントの手術をしてもらうことになっていて、ものすごく心配だったので、漢方のお医者さんに血液検査依頼状を送ってもらって検査に行って来たのです。これで血液の状態からは心配ないことがわかって、かなりホッとしました。それでもインプラントの手術自体がまだ恐ろしいのですが、何とか頑張ってきます。無事に済むよう、皆さまどうか応援をお願い致しますね。
2013年9月18日(水)いよいよ手術当日!
さて、インプラントの手術はどうやら無事に終わり、ホッとしました。前日の晩にどういうわけか心が落ち着いて、それほど恐ろしくなく手術を
受けることができました。歯医者さんの話では、2日目になればもう痛みは取れています、とにかく内側からも外側からも冷やすこと、冷やすこと、ということでしたが、翌朝鏡を見ると左の頬がぷっくりと腫れています。傷口は縫い合わせるので、血の行き所がなくなって腫れます、ということは聞いていたし、眠っている間は冷やせませんからね、急いで氷を当てて、冷やしました。
結局1日中、氷を作っては冷やすことで過ぎました。痛みと言うほどではないのだけれど、傷口がずんずんとする鈍くて軽い痛みがずっと続き、冷やすとそれを感じなくて済むのでせっせと冷やしました。
何しろ、歯肉を開いて、骨に穴を開けて、そこにねじをはめ込んで、また歯肉を引っ張って、ネジの上で縫い合わせるのですから、つい大きなドリルで壁に穴を開けてねじを埋め込む様子を想像していました。確かに開いた歯肉をぐいぐいひっぱったり、グオーンと骨に穴を開けたり、強い圧力でネジを埋め込んだりして、すごい手術だったけど、痛くはなかったし、意外とあまり恐ろしいと感じずに受けることができました。1時間ほどで終わりました。
2日目から3日目にかけての夜中と3日目から4日目の夜中に平熱より1.5℃くらい高い微熱が出たので、ちょっと心配になって、歯医者さんに電話をしました。そうしたら、この手術で熱が出る人は普通はいないのだけれど、
あなたの場合は、基本に再生不良性貧血と言う病気があって、免疫力が落ちているので、傷口から熱が出たのでしょう、ということでした。
そして今度はもう外からは冷やさないで、内側から冷やすこと。あまり外側から冷やし過ぎると神経炎を起こすことがありますから、と聞いたので、またサルビア茶で氷を作り、それをなめるだけにしました。
この微熱は4日間続きましたが、5日目の翌日になって、突然39.4℃に急上昇!ついに私の熱に移行してしまいました。予想していたことだったので驚きはしませんでした。むしろ微熱状態で4日も持ちこたえられたのは偉い!と思ったくらい。インプラント手術は身体にとってはものすごいストレスです。そしてもちろん高熱も。2つの大ストレスが重なってしまったので、自分が何を言ったのか、何をしたのかよくわからないという半分朦朧とした世界の中で過ごしていましたが、ありがたいことに4日目には、熱発時用漢方薬のみで、ステロイド剤を使わずに私の熱が下がったのです! 病院に担ぎ込まれてしまう可能性もあった中で、この結果は、飛び上がりたいほど嬉しいものでした!
本来なら27日のはずだった抜糸を1日延ばしてもらい、1日とにかく休んで、できる限り体力回復を図り、28日にやっと抜歯をしてもらって、私にとっての大イベント、インプラント事件はとりあえず収束しました。ホ〜〜〜〜〜ッ!!!
後は3ヵ月後に、歯を乗せれば、全部おしまいです。
歯医者さんの待合室に入った時、向こうから出て来た彼が遠くから私を見て言うことに、「お〜、なんて顔色が悪いんだ! そうだ僕は「24時間水泳」をやっているんで、すごいエネルギーが必要なので、とてもいい高エネルギー補助食を知ってるから、それを食べるといいよ。すぐ元気になれるよ」と言って、高炭水化物食を紹介してくれました。体重は3kg位減っていたし、34℃台という超低体温だったし、まだ足元もおぼつかないような状態だったので、顔色も青ざめ、よっぽど今にも倒れてしまいそうに見えたのでしょう。先生は確かにスポーツマン体型ですが、超ハードな「24時間水泳」をやっているなんて、思ってもいませんでした。ああ、それで手術の時の、ネジをグイグイ押したり、歯肉を引っ張って合わせ、縫いとめる力がものすごく強かった理由がわかりました。もうこちらがその力に押されて、椅子から落っこちそうなほどでしたもの!
でもおかげでその補助食を知ることができて、今、せっせと食べています。食べるというより、飲み物、スープなどにその粉を溶かして飲むわけですが、飲み物、スープの味を全く変えることなく、冷たくても、温かくても問題がないので、よく工夫されているな、と感心。早く、私も自転車漕ぎを開始できるよう頑張ります。
先生、ありがとう!
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